戦国中~チャンバラ合戦 天空の乱~終了レポート!
2016年4月10日に竹田の城下町で、総勢120名の参加者による合戦があった。
これは竹田の歴史に刻まれ、後世まで語り継がれることになる。
このときより、さらに520年ほど前。但馬の山名軍団と播磨の赤松軍団との国盗り合戦が、竹田の南、国境にあたる生野の真弓峠であり、互いに死力を尽くして戦った。季節は春、4月8日のことだったという。
時代は流れ、2016年当時の参加者には、それぞれ竹田の七不思議や、知られざる歴史が記された巻物が渡された。
合戦の参加者はこの巻物から戦場の知識を得たという。
そして、この戦は2本の巻物を巡る戦いであった。
秘伝 みつばうつぎの書「天の巻」と「地の巻」。
2つを揃えたものは、天空の城を統べる宝を手にするという・・・。
『秘伝 みつばうつぎの書「地の巻」』を手にした山名軍と赤松軍は、巻物に導かれ対峙した。
戦に勝利して、「天の巻」を手に入れるために。
さながらこれより520年前の真弓峠に陣をかまえた赤松軍と、円山の峠に陣を構えた山名軍のように。場所は違えど、歴史はまた繰り返された。
鳴り響くドラと、ほら貝の響きに合戦の火ぶたは切られた。
山名軍3軍、赤松軍3軍の計6つの軍にわかれ、桜舞い散る「河川敷」、竹田城の形を模した「虎臥城公園(こがじょうこうえん)」、「旧木村酒造場EN」の3会場で激しい戦いが始まる。
閃光のような一撃、風のように身をひるがえす「疾風のごとく」敵を倒すもの。
相手を気迫と、その鋭き一撃で圧倒する「剛」のもの。
京都をかける新選組のように統率された動きでじりじりと相手を追い詰める戦い方をするものたち。
集団の中に飛び込み、一対多数の戦いに喜びを感じるもの。
さまざまな戦いがそこにはあった。
そして先の見えない合戦の合間、参加者たちは竹田のまちなかを歩き、次の戦場へと導く武将が語る歴史に、時の流れを感じたことだろう。
時が経ち・・・
戦場が一瞬の静けさに包まれたあと・・・
竹田のまちなかの各所から「勝ちどき」をあげる声が響いた。
戦いに決着がついたのだ。
涙をのんだもの・・・高らかな笑い声をあげるもの・・・
この春、竹田のまちなかでの戦いが終わった。
戦いで武功をあげたものたち、抽選で選ばれしものには豪華な賞品が贈られた。
そして、戦いに勝利した軍は『秘伝 みつばうつぎの書「天の巻」』を手にすることになる。
2本の巻物を合わせることで明かされる「みつばうつぎ」の歌に隠された謎。
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黄金千両 銀千両
城のまわりを
七まわり また
七まわり 七もどり
三つ葉うつぎの その下の
六三が宿の下にある
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ここで謎解きをしよう。
これは、現代の竹田に実際に残される歌である。
「三つ葉うつぎ」は適度な湿地を好む植物で、時期には白い花を咲かせる。
湿地・・・キーワードは「水」。
戦国時代、山の上に築かれた城を攻め落とすには大変な労力が必要となる。
山を登り、高い位置から放たれる矢をかわして城に攻め入るには分が悪い。
そこで、城を落とすためには敵軍の食料と「水」を止めることが戦いを有利にする戦法の1つとなる。
つまり、この歌は竹田城へ水を運ぶための「水源」の位置を伝えるための暗号だと言われている。
しかし、この歌の真実は今となっては誰にもわからない。
もしかしたら、金銀財宝がいまだどこかに眠っているかもしれない。
決して日の目を見ることはないが、この戦いのさなか暗躍した闇の住人
たちがいたことも記しておこう。
さて、長くなったがこの戦に参加したものたちを誇りに思う。
また心より感謝を伝えたい。
これから私たちが語り部となり次の世代にこの戦いの記録を伝えることにしよう。
それでは、さらばだ。
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