いつか来る 災害に備えて

増田 志伸(ますだ しのぶ)さん

 

【プロフィール】

増田さんは以前、情報・通信サービスに関わる企業に勤務。平成21年に襲来した台風9号の豪雨災害の際には、市内の災害現場で業務に従事した。その時、災害の恐ろしさと自らの災害に対する知識の乏しさを痛感し防災士となることを決意した。退職後は、在勤中に単身赴任で家族や地域に負担をかけた分、恩返しをしたいとの想いから、地域で飲食店を開業・経営。また仕事の合間には、粟鹿地域自治協議会でも積極的に活動するなど、防災士としてだけでなく、さまざまな立場で地域の活動に取り組まれている。

 

【いつか来る 災害に備えて】

市内の防災士の有志で組織する『朝来防災の会』では、防災講座の申し入れがあった際、各地区や小・中・高校など、市内のさまざまな団体に出向いて講座を開催。年齢や要望に合わせ、防災に関する講座を行うことで防災意識の高揚に取り組まれ、参加者から防災意識が高まったと伺ったときにやりがいを感じると話す増田さん。また「豪雨や地震が近年多発している」と危機感を募らせる増田さんは「一人でも多くの人に防災について考えてもらう機会を増やしたい」と話す。

 

【防災の輪を広げたい】

市内で地区防災計画を策定した地区がおよそ4割程度に留まっている現状について、「まだまだ防災に対する意識が低い。『安全』だからといって『防災』が不要とはならないので、市内全域で防災計画が策定されるようになれば」と増田さんは話す。また、今後について「地道だが市民の防災意識が高まるよう継続して取り組んでいきたい。そして、この活動に共感し一緒に防災・減災の取り組みを行える人材が一人でも増えれば」と真剣なまなざしで語った。